私は染物屋の離れで
町家を改築したギャラリーのような場所で働いていました。
8月の暑い日、
染め工房からの内線電話が鳴って
社長が私を呼んでいます。
「あのなぁ、なんや、外人さんがなぁ
何いうたはるかようわからへんけど
あんたを探したはるみたいやし
そっちへ行ってもらうからな」
私を捜している外人さん?
そう思った瞬間
町家の階段をトントンと上がって来たのは
以前の投稿で紹介した
アンジェリーナ先生でした。
「Makiko!!!!!!!ヒサシブリ!!!!!!!!!!!」
「???????」
混乱して言葉が出ない。。。
数秒固まったのち、感動の再会のハグ!
当時もe-mailは普及していたけれど
アンジェリーナはメールアドレスがなく
八瀬で旦那さんに遭遇した後も
私たちはいつも手紙で文通していました。
旦那さんに長期京都ツアーの仕事が入ったので
アンジェリーナも子ども達に日本を見せたくて
一緒に日本に来ることに決めて
京都ならMakikoがいる!と
真っ先に私に連絡しようとしてくれたのだとか。
ところがその後私が引っ越してしまったので
連絡が取れないまま日本へきて
京都にいるということだけを頼りに
通っていた中学に連絡を取ったりして
やっとの思いで私の勤務先がわかって
会いに来てくれたのです。
(なぜ勤務先がわかったのかは、忘れました)
これだけでも感動的なのですが
びっくりしたのはここからで。。。。
2ヶ月ほど前から
旦那さんが添乗員として日本中を旅している間
町から少し外れた左京区にある、
夫婦が離れを改装して経営しているB&Bに
娘ちゃん2人と一緒に滞在していて
ずーっと私を探し続けて
帰国数日前にやっと発見したのだとか。
そうだったの!
見つけてくれて本当によかった!
日本は楽しめた?居心地はいい?
私の通っているバレエ教室のすぐ近くにもそういう感じのB&Bがあるけど
すごく素敵だよ!
というと、
「私たちが滞在しているB&Bの近くにもバレエ教室があるよ。
そのバレエ教室では今バレエ劇のピーターパンの稽古をしていて
わたしの子供たちが毎週1回稽古を見学するのを楽しみにしているの。
舞台の本番前に帰国しないといけなくて
フック船長と海賊たちの役は大人が踊るから
ジュニアクラスの稽古を見学している子供たちは
大人クラスのフック船長に会えなくて残念がってるの。」
私はこの話を、途中から
鳥肌でゾワゾワしながら
聞いていました。
なぜなら、そのフック船長役は
私だから。
その夏、私は
週に5日か6日程もそのバレエ教室で稽古をしていて
そのうち2,3回はピーターパンで大人が踊るフック船長役の稽古をするために
ジュニアクラスの稽古にも少し参加していました。
稽古場を出たらすぐ見える程近くにあるB&Bに
2ヶ月もの間滞在していて
しかも週に1度は稽古を見学していたにもかかわらず
週に5日も通っている私と顔を合わせることなく
帰国数日前にやっと私に遭遇。
ジュニアクラスの稽古で
ピーターパン見学
↓
終わったらB&Bに帰る
↓
私が大人クラスの稽古に早めに来て
始まる前に子供と一緒に
フック船長の稽古をちょっとだけ合わせる
Ⅱ
ニアミスですれ違い!
というのをずっと続けていたのです。
そういえばバレエの先生が
アメリカ人の親子が稽古を見学に来るって言うたはったっけ。。。
まさかそれがアンジェリーナだとは。
そして仕事の後、
彼女が娘ちゃん達と滞在している
そのB&Bにお邪魔して
夜中まで色々話をしました。
その時私も彼女も人生の大きな転機にあって
数日後、彼女は帰国。
その数週間後に私はフランスに移住。
あれからもうすぐ9年が経ちます。
数年前に私は
彼女の転機の足跡を見つけたけれど
お互いが転居を繰り返したりして
連絡が取れなくなってしまいました。
9年目の今、また連絡を取ろうと
今度は私が彼女を探しているところ。
machiron